円高対応、首相・日銀総裁の会談が焦点に 手詰まり露呈で逆効果も

ティファニー このニュースのトピックス:金融政策
伸子夫人との散策後、記者の質問に答える菅直人首相=14日午後5時、長野県北佐久郡軽井沢町のホテル内(代表撮影)伸子夫人との散策後、記者の質問に答える菅直人首相=14日午後5時、長野県北佐久郡軽井沢町のホテル内(代表撮影)

 外国為替市場で進む円高への対応をめぐり、菅直人首相は14日、日銀と綿密に連携する考えを表明し、首相と白川方(まさ)明(あき)総裁との会談が焦点に浮上してきた。ただ、会談が実現しても、具体的な円高対策を打ち出せるかは不透明。逆に手詰まり感を露呈して市場の失望を招き、円高を加速させるリスクもある。

 菅首相は6月21日に就任後初めて白川総裁と初めて会談。今後も定期的に会談することを確認している。ただ、定期会談は「一般的な意見交換が目的」(政府関係者)で、円高が進行し市場が注視する中で会談すれば、意味合いが大きく変わってきる。

 市場では、「政府・日銀が何もしなければ、1ドル=80円を突破しかねない」(大手証券エコノミスト)と、その動向を注視しており、会談すれば、市場介入や追加金融緩和への期待が高まるのは必至だ。

 しかし、ドル安を容認する米国との協調介入は期待薄。財政出動を伴う景気対策も、民主党の代表選を控えた事実上の“政治空白”で動き出す気配はない。

 日銀は10日の金融政策決定会合で追加緩和を見送ったばかり。「景気の下振れリスクが高まっているとは判断していない」(中曽宏理事)なかで、当面は追加緩和に踏み切らないとの見方が大勢だ。

 「政治圧力を強めると、かえって日銀は動かなくなる」(為替ディーラー)との声もあり、会談実現に向けたハードルは高い 少女時代 Tiffany