東京株、午前終値は9008円 無策の政府へ「催促相場」

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9000円を割った日経平均株価を示すボード(ロイター)9000円を割った日経平均株価を示すボード(ロイター)

 24日の東京株式市場は米国経済の先行き懸念や円高への警戒感から幅広い銘柄で売りが先行し、日経平均株価は一時、9000円を割り込んだものの、9000円台をぎりぎり回復して午前の取り引きを終えた。

 日経平均の午前の終値は、前日終値比107円86銭安の9008円83銭。東証1部全体の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)は7・54ポイント安の817・25。

 日経平均が9000円を割り込むのは取引時間中としては昨年5月18日以来、約1年3カ月ぶり。心理的な「節目」とされる9000円を割ったことで、政府・日銀に対し、金融緩和策などへの期待が一層強まりそうだ。

 前日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、米経済の先行き懸念から3営業日続落。ほぼ1カ月ぶりの安値水準となった。東京市場もその流れを引き継ぎ、日経平均は午前9時12分に8983円52銭まで値を下げた。その後は買い戻しが入り、下げ幅をやや縮めた。

 市場では「政府・日銀が何らかの金融緩和策を打ち出す」との観測が上がっていたが、前日の菅直人首相と日銀の白川方明総裁との電話会談では、具体的な円高対策を打ち出せなかった。

 日興コーディアル証券の橘田憲和ストラテジストは「株価を下支えてきた期待がしぼみ、失望に変わった」と分析する。「政府の無策に対する催促相場」(大手証券関係者)との声も聞かれた アバクロ ポロシャツ