犯罪を自動的に識別、通報する防犯カメラ (1/2ページ)

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監視カメラ24時間自動モニタリングのイメージ監視カメラ24時間自動モニタリングのイメージ

 防犯カメラなどの映像を監視員に代わって24時間モニタリング(見張り)し、「2人立っているうちの1人が急に倒れる」「駅のホームに荷物が置きっぱなし」といった異常なシーンを自動的に見分けるシステムを、大阪市立大大学院などの研究チームが開発し、来年度に実証実験を始める。監視員が大きな負担から解放されるとともに、通学路や公共の場での見守りに応用することでまちの安全確保が進みそうだ。

 ■怪しい行動パターン蓄積…通学路など実証実験へ

 大阪市立大大学院の鳥生隆教授(電子情報系専攻)や自動制御機器メーカー、北陽電機(大阪市)の技術者らによるチームが技術開発を進めている。現状では監視カメラのモニタリングはほとんどが人手によるため監視員の精神的、肉体的な負担が大きい。異常があった後に映像を確認する場合も多いとみられ、犯罪や事故の未然防止の観点からは課題があるとされる。

 そこで研究チームは昨年、映像を24時間機械が見張り、人の姿勢や動作から正常・異常なシーンを見分けるシステムの開発に着手した。

 複数の人がいるなかでパンチやキックが繰り出される▽同じ場所を1人でうろうろする▽長時間にわたり物が放置されている−といった怪しい行動パターンをデータベース(DB)として蓄積。カメラやセンサーから得られた映像、データを処理してDBと照らし合わせ、「異常」と判断すれば通報、警告する仕組みだ。

 来年度に大阪市立大の近くの通学路で児童の登下校を見守る実証実験を行う予定。事故や不審者の早期発見に向けた課題を洗い出し、判別システムの精度を上げる トリーバーチ 財布